琉球文化 衣(染織)

琉球王朝の文化をそのまま伝える紅型・琉装

沖縄の文化には、歴史的にも王侯貴族が着ていたとされる着衣があり、赤や黄色・紺色を基調とした琉装があります。
琉装とは、琉球王朝の王族や士族が着ていたことからそう呼ばれていますが、別名「ウチナースガイ」とも呼ばれています。

琉装は身分によって着る物の色を分けていて、男女ともに黄色は最高位とされ、王侯の礼服として着られていました。
その他に、琉装の模様の大きさからも身分の違いが見られます。
また王族の婦女子が着る琉装を紅型琉装と呼び、カラフルで煌びやかな琉装です。

現在でも、式や様々なシーンで使うことがあるため、貸衣装を行うレンタル屋さんでも豊富に揃えられています。
沖縄の結婚式の式典でも着られる着衣の一つで、民族衣装としても知られています。

着用するのは結婚式だけではなく、七五三や成人式などの場面でも着ることがあります。
その特徴は、平安時代や鎌倉時代に着られた着物とは違い、帯を締めないで細帯だけの腰帯をして、その上から着物を着て腰帯に挟む形で着こなします。

これは機動性に優れていて、首里城の踊り子達の間でも好んで着られていました。
気候が熱帯で温度が暑いことから、袖も広めで風通しが良い作りになっています。
歴史的に発展したクールビズの原型が、琉装にはあるかもしれません。

若い世代の方でも、沖縄では着てみたい服装として人気があります。
今は紅型のTシャツが話題を呼んでいて、総柄は伝統的なものから現代的な柄まで豊富に揃っています。
色彩豊かなので若者に人気があり、現代ファッションにも合います。
ワンポイント小物など年齢問わず使うことが出来るので、結婚式の引き出物としても利用できるでしょう。

優れた機能性を持つ芭蕉布とは

芭蕉布とは、多年草であるイトバショウの繊維を使って織られた布で、歴史は500年と長く、琉球王国の庭でも盛んに栽培されていた植物です。
島内ではよく見かけていた植物でしたが、太平洋戦争後に進駐軍が蚊の繁殖の元になるとして、切り倒された過去があるため絶滅に近い植物になっています。

主に庶民の着物の原料として使われてきました。
その他に座布団や蚊帳でも用いられたりと、身の回りの品で使われています。
ちなみに大宜味村喜如嘉が芭蕉布の里として定着し、現在にも技を伝える芭蕉布会館が設立されています。
そこで行われる芭蕉布作りは、1974年には国の重要無形文化財としても保護されています。

結婚式の男性が着る服装で芭蕉布を使ったものが見られ、生地が軽やかなので、涼しげで暑さをしのぐ上でも優れた着物です。
中国からも織物の技術や高級品とされる絹織物が伝来しましたが、風土と暮らしによって生み出された伝統技術は、沖縄だけに発展した独特の文化です。